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橋/関東

所沢21ガード下

埼玉県川越市砂久保、関越自動車道の下を通る歩行者用アンダーパス「所沢21ガード下」。「所沢」の地名を冠するが行政区分は川越市。他のガード下より低く狭い構造、近接する水路の湿気、すぐ脇の霊園――こうした条件が重なって地元の若者たちの間で語り継がれてきた肝試しの地。アンダーパス中央に立つ白い服の女性の霊、誰もいないトンネル内に響く足音、犬の霊――具体的な事故記録は乏しいが、構造そのものが生み出す不気味さで知られる。

埼玉県川越市砂久保(さくぼ)。皆さんが「所沢21」という名前を聞いて、所沢市を連想されるかもしれませんが、実際の所在地は隣接する川越市の南部です。関越自動車道が東京〜新潟を結ぶ大動脈として埼玉県南部を通過する区間で、その高架の下を歩行者・自転車が抜けるための小さなアンダーパスがいくつか整備されており、「所沢21」と呼ばれているのはその一つです。JR川越線・新河岸(しんがし)駅から徒歩約30分、車では数分の場所にある、地元の人以外はまず気付かないような目立たない場所にあります。

「所沢21ガード下」が他のガード下と比べて特異な存在として語られる理由は、独特の構造にあります。第一に、関越自動車道の他のガード下(番号付きで管理されているガード)と比べて天井が低く、通路の幅も狭い。歩行者・自転車専用の小さな抜け道として設計されているため、車両は通行できず、長く狭いトンネル状の空間が形成されています。第二に、ガードのすぐ脇に農業用水路が走っており、年中湿った空気が滞留し、雨上がりや夜間には独特の冷気とカビの匂いが立ち込めます。第三に、最も重要な要素として、徒歩数分の場所に大規模な霊園が複数立地しており、「霊園に隣接するアンダーパス」という空間配置が伝承の温床となってきました。

心霊伝承の中心は、アンダーパス中央付近に立つという「白い服の女性の霊」です。地元の若者の間で長く語り継がれてきた怪談で、「夜中に車で通り過ぎようとすると、ガードの中央に白い服の女性が立っているのが一瞬見える」「歩いて通り抜けようとすると、女性が振り返ってこちらを見たと思ったら消えた」という体験談が、ghostmap.jp、ウワサの心霊話などの心霊系サイト、心霊系YouTube動画で繰り返し取り上げられてきました。具体的な「誰の霊か」は特定されておらず、過去に近隣で起きた交通事故の犠牲者、霊園に眠る方の念、霊園周辺をさまよう無縁仏――いずれも諸説で、特定の歴史的人物や事故と直接結びついた伝承ではありません。

女性の霊以外に報告される怪異としては、男性の幽霊、誰もいないはずのトンネル内に響く足音、犬の鳴き声・犬の影、ガードを通り抜けた後についてくる気配、写真への人影写り込み、スマートフォンのバッテリー急速放電――一般的な「アンダーパス・トンネル」系怪異の典型的なモチーフがほぼ揃っています。これは「閉鎖空間」「外気との温度差」「壁面の視覚的ノイズ(湿気・苔・落書き)」――こうした物理的条件が、人間の知覚を不安定にして幻視・幻聴を起こしやすい状態を作り出すという、心理学的な現象とも整合しています。

「所沢21」という名称の由来は、関越自動車道の管理上のガード番号「No.21」だと推察されます。関越自動車道は所沢ICから東京方面に向かう区間で、複数のガード下が通し番号で管理されています。No.21のガード下が地元の若者の肝試しスポットとして知名度を獲得し、「所沢21」の通称で呼ばれるようになったというのが定説です。実際の行政区分は川越市ですが、隣接する所沢市側からのアクセスのほうが近いため、「所沢」を冠する通称が定着したと思われます。

皆さんがこの場所を訪れる場合、まず大前提として、ここは観光地ではなく、近隣住民の生活道路です。深夜の単独訪問・大人数での騒ぎ・撮影機材の長時間設置などは、近隣住民への迷惑となり、警察通報の対象となることもあります。アンダーパスは外灯が乏しく、夜間の徒歩通行は転倒・不審者との遭遇のリスクがあります。心霊スポット目当てではなく、地元の方々の生活への配慮を最優先にして、訪れる場合は日中の通常通行に留めるのが正しい接し方です。「所沢21」という名称が一人歩きしている感はありますが、実態は埼玉県の名もなき小さなアンダーパス。具体的な歴史的事故記録は乏しく、構造そのものが生み出す不気味さが伝承を形作っている、現代日本の都市伝説的な心霊スポットだと、私は受け止めています。

【沿革・年表】
  • 昭和60年(1985)10月関越自動車道全線開通。高架下にガード番号付き連絡通路が複数設置
  • 昭和後期所沢〜川越エリアの郊外開発で住宅地・農地が混在する地域に
  • 平成期インターネット心霊文化の中で「所沢21」の通称が定着
  • 平成後期心霊系雑誌・ウェブサイト・YouTube動画で全国的な知名度獲得
  • 令和(現在)埼玉の代表的肝試しスポットの一つとして語られる。住民への配慮が課題
【現象録】
  • アンダーパス中央付近に立つ白い服の女性の霊。車中・徒歩で通り抜ける時に一瞬見える
  • 誰もいないはずのトンネル内に響く足音。複数人の足音が聞こえることもある
  • 男性の幽霊(年配・若い男性など報告は様々)
  • 犬の鳴き声・犬の影が見える。死亡した犬の霊と推察される
  • ガードを通り抜けた後、後ろからついてくる気配を感じる
  • アンダーパス内で撮影すると、人影や白い靄が写り込む
  • スマートフォンのバッテリーが急速に放電する現象
  • アンダーパス内に入った瞬間、外気との明確な温度差を感じる
  • ガード下の天井に、人の顔のような影が浮かんで見える
【所在・交通】
住所
埼玉県川越市砂久保156(関越自動車道No.21ガード下)
交通
JR川越線・新河岸駅から徒歩約30分、車では数分。所沢市側からのアクセスが近い
現況
現役の歩行者・自転車専用アンダーパス(生活道路)
訪問覚書
近隣住民の生活道路。深夜の訪問・騒ぎは迷惑行為となります。日中の通常通行のみ
確認日
2026-05-09
【民俗・伝承】

所沢21ガード下は、埼玉県川越市砂久保156に位置する、関越自動車道の高架下を通る歩行者・自転車専用のアンダーパスです。「所沢21」という名称は、関越自動車道の管理上のガード番号(No.21)に由来すると推察されます。関越自動車道は昭和60年(1985)に全線開通した東京〜新潟を結ぶ高速自動車道で、埼玉県内では所沢IC・川越IC・東松山ICなどを通過しながら北上します。高架下にはガードと呼ばれる通路が一定間隔で配置され、それぞれに通し番号が付けられて管理されています。No.21のガード下が、地元の若者たちの肝試しスポットとして知名度を獲得し、「所沢21」の通称で呼ばれるようになりました。

実際の行政区分は川越市砂久保ですが、隣接する所沢市側からのアクセスのほうが近いため、「所沢」を冠する通称が定着したと思われます。新河岸駅(JR川越線)から徒歩約30分、車であれば数分の場所にあり、周辺は住宅地と農地が混在する典型的な郊外風景です。アンダーパスの構造は、関越自動車道の他のガード(一般的に車両通行可の規格)と比べて小ぶりで、歩行者と自転車のみが通行可能な狭く低い設計となっています。これは元々の高速道路建設時に既存の生活道路を維持するために設けられた連絡通路で、地元住民の生活道路として機能してきました。

所沢21ガード下が心霊スポットとして語られるようになった経緯は、はっきりとした史料は残されていませんが、平成期に入ってからの心霊系インターネット文化の中で広まったと推察されます。具体的には、(1)構造そのものの不気味さ(低い天井・狭い通路・湿気・冷気)、(2)隣接する大規模霊園との関係、(3)夜間の人通りの少なさ、(4)関越自動車道という高速道路の交通事故記憶――これら複合的要因が地元の若者たちの肝試しスポットとして機能し、心霊系雑誌・ウェブサイト・YouTube動画で繰り返し取り上げられたことで全国的な知名度を獲得しました。

具体的な事故・事件・歴史的犠牲者の記録は、地元の警察・行政の公式記録では特に集中していません。「白い服の女性の霊」が誰なのかも特定されておらず、伝承上は「過去の交通事故犠牲者」「霊園に眠る方の念」「無縁仏の徘徊」など複数の解釈が混在しています。これは現代日本の都市伝説的な心霊スポットの典型的な構造で、具体的な歴史的根拠よりも「構造的な不気味さ」が伝承を形作っている事例と言えます。

アンダーパス・トンネル系の心霊伝承は、世界各国の都市伝説に共通するモチーフです。日本では「キツネトンネル」「ヘアピンカーブのトンネル」「廃トンネル」「廃線跡のガード下」など、無数のトンネル系怪談が伝えられてきました。これらに共通するのは「閉鎖空間」「外気との温度差」「視覚的ノイズ(湿気・苔・落書き)」「人間の知覚の不安定化」――心理学的・知覚心理学的な視点で説明できる現象が、地縛霊・浮遊霊・事故霊の伝承に変換されてきた構造です。所沢21ガード下も、この一般的な構造を示す典型例として位置づけられます。

心霊伝承を担う若い世代の間では、所沢21ガード下は「川越の幽霊通り」「所沢聖地霊園」と並ぶ「埼玉の代表的肝試しスポット」として知られています。インスタグラム・X(旧Twitter)・YouTubeで関連投稿が継続的に行われ、平成・令和の心霊文化の一端を担う場所となっています。

一方、近隣住民の方々にとっては、所沢21ガード下は単なる「生活道路の一部」です。深夜の心霊スポット目当ての訪問者・撮影者が増えると、騒音・不法滞在・近隣の不安などの問題が発生します。実際、この種の心霊スポット化は地元住民にとって深刻な迷惑問題となるケースが多く、所沢21ガード下も例外ではありません。皆さんが訪れる時は、こうした近隣住民の生活への配慮を最優先にして、騒がず、夜間の長時間滞在を避け、通常の通行に留めるのが正しい接し方です。

心霊スポットとしての「所沢21」の存在は、現代日本の都市文化の一面を映す鏡でもあります。具体的な歴史を持たない場所でも、構造と語りによって霊的な意味づけが生まれる――そんな現代特有の伝承形成の事例として、興味深く観察できる場所だと私は思います。

【参考文献】
#アンダーパス#ガード下#関越自動車道#川越市#都市伝説#白い服の女性#トンネル怪談#霊園隣接#埼玉
⚠ WARNING
  • 所沢21ガード下は近隣住民の生活道路です。深夜の騒ぎ・大人数での訪問は迷惑行為となり警察通報の対象
  • 外灯が乏しく、夜間の徒歩通行は転倒・不審者遭遇のリスクがあります
  • 関越自動車道下のアンダーパスです。落下物の危険があり、長時間滞在は推奨できません
  • アンダーパス内・周辺での撮影機材の長時間設置は不審行為とみなされます
  • 隣接する霊園は宗教施設です。無断立入・大声・撮影は厳禁
  • 車での通行はできません。歩行者・自転車専用です
  • 心霊スポット目当ての訪問は、住民・霊園関係者への敬意を欠きます。日中の通常通行に留めてください
  • 所沢市と川越市の境界に近く、住所表記に注意してください(行政区分は川越市)
最終更新:2026-05-09 12:57:35